余呉漆プロジェクト始動

余呉漆プロジェクトがヨチヨチ歩きみたいなもんですが、動き出しました。

このブログにも、余呉漆プロジェクトのことを書いたことがあるので、余呉漆プロジェクトのカテゴリーをご覧ください。

 

4月に余呉の植生に詳しい人に案内していただいて、漆の木を探しに行き何本かの漆の木を見つけました。

その中の一箇所については、その土地の所有者がわかり承諾を得ることができました。

樹液を取ろうが、切り倒そうが好きにしてくれと言っていただいたので、まずは樹液を取ってみることに。

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2週間ほど前に一度下草を刈ったり漆に木に巻きついた蔓を取り除いたりという作業をしました。

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その時に、草刈りの鎌で木の表面に傷をつけて漆の樹液が出るかどうかを試してみたのですが、15分くらい待ってやっとほんのわずか樹液がにじみ出てきました。

最初に傷をつけた時には、樹液がなかなか出てこないし、出てきても少しだけだという話を聞いたことがあったので、次に期待しようということで引き上げることに。

 

それから約2週間、やっと行けました。

前回つけた傷を確認してみると、傷が黒くなっています。

漆に樹液が少し滲み出てきたようです。

 

今回は、前回つけた傷の上に少し長めの傷をつけてみました。

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待つこと約5分。

乳白色の漆の樹液が出てきました。

ちょっと感動です。

樹液を採取するための道具を持参しなかったので、指先で採って舐めてみることに。

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以前、岩手県の浄法寺で舐めた漆の味です。

なんと表現したらいいのか、えぐみのある味がします。

決して美味しいもんではありません。

舐めた後、しばらく舌の先が痺れた感じがありました。

お見苦しい写真で申し訳有りません(笑)

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次回は、漆を採取する道具を持参して漆の樹液を少し採取できたらと考えています。

 

余呉漆のことを知って約6年。

余呉漆復活に向けての第1歩がやっと踏み出せた感じです。

この漆の木をどうやって増やしていくか。

漆の木を植える場所をどうやって確保していくか。

課題が山積みですが、10年20年30年というスパンで考えて余呉漆の復活ができたらなと考えています。

余呉漆復活プロジェクトの賛同いただける方、興味のある方はぜひお声がけください。

漆の木から樹液が出てくるところを見ていみたいという方も少人数でしたら対応できますので声をかけてください。

 

 

 

 

 

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昭和38年(1963年)滋賀県長浜市生まれ。 漆塗職人をやってます。お箸お椀から建造物の漆塗りまでオールラウンドにこなします。日本一の漆バカを目指し、日本初のうるしエバンジェリストとして漆の魅力を広く伝えていきます。

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