災害時の避難所生活に思うこと

日本一のうるしバカを目指す男、うるしエバンジェリストの渡邊嘉久です。

 

熊本で大きな地震が起きました。
被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。
自宅が大きな被害に遭われて避難所暮らしを余儀なくされる方も多いことと思います。

 

私自身、災害に遭遇して避難所暮らしを経験したことはないのですが、様々な災害で避難所のことが報道されるたびに思うことがあります。

 

このブログでも以前書きましたが、私は3年前に大腸ガンの手術をうけました。
その時に一時的(11ヶ月間)ですが、人工肛門になりました。
人工肛門とは人工的に作られた肛門で、自分の腸の一部をお腹の外に引っ張り出して作られた肛門です。見た目は、お腹に梅干しが付いているような感じです。

普通は、その人工肛門にパウチと呼ばれる袋を貼り付けて、そこに便をためるようになってます。
パウチに便がたまってきたら、それをトイレで排出します。その際にパウチの中を洗浄したりもします。
また、1~4日くらいでパウチを交換する必要があります。
人工肛門装着者のことをオストメイトとも呼びます。

 

自分がオストメイトになった時に思ったのは、もし大きな災害に遭遇して避難所暮らしになったら大変だなということです。

パウチの中の便の排出や、パウチの交換にはかなり苦労するだろうことが予想できました。
もちろん、医療機関ではオストメイトへの対策も考えておられることと思いますが、オストメイトは見た目は健常者とまったく変わらないのです。
見た目が健常者と変わらないがゆえに、自分がオストメイトだとは名乗りづらいということもあります。

 

健常者に見えても何らかの障害を抱えている人もいるんだということを、自分がオストメイトになった時から強く意識するようにもなりました。

災害時に限らず、何らかの障害を抱えている人に対して、さりげない配慮ができるようになりたいものです。

 

ちなみに、オストメイト対策は高速道路のサービスエリアが一番充実していると思います。

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このようなオストメイトと書かれたサインのトイレの中には

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このような設備があります。

ここにパウチの中の便を捨て、パウチの中を洗浄できるようになってます。

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昭和38年(1963年)滋賀県長浜市生まれ。 漆塗職人をやってます。お箸お椀から建造物の漆塗りまでオールラウンドにこなします。日本一の漆バカを目指し、日本初のうるしエバンジェリストとして漆の魅力を広く伝えていきます。

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