余呉漆復活プロジェクト6月その2

余呉漆復活プロジェクト着々と前進してます。

今日は、土地の所有者が判明した上丹生地先の漆の木の下草刈り。
そこには直径30cmくらいの大きな漆の木が3本現存している。
道路脇から十分確認できる場所にある漆の木だが、その周りは笹が生い茂り容易に近づくことができない状態だ。
クマが出てきてもまったく不思議はない。
一応念のために、道路脇のフェンスを鎌の柄で叩いて音を出し人間が来たことをアピールする。
ゴールデンウィーク の時点では、まだ笹は茂っていなかったが、1ヶ月ちょっとで1メートルくらいの高さに成長した笹が生い茂っている。

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ホームセンターで購入した笹刈り鎌で笹を刈るが、まったくといっていいほど歯がたたない。
鎌ではらちがあかないので、ノコギリで笹を刈る。
こういう作業に慣れていない僕は、5メートルほど先にある1本目の漆の木にたどり着く頃にはクタクタになっていた。

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笹とともに漆の木の近くに生えている小径木やカズラもノコギリで切っていく。
3本の漆の木にたどり着けるように笹を刈って通路を作り、漆の木の周りの笹を刈り終わったのは、作業開始から1時間ほど経過した後だった。

 

今年は、この場所にある3本の漆の木のうち1番弱ってそうなこの木を漆掻きしようと思う。

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その後、笹をかき分けもう少し奥の方まで漆の木を探しに行ってみると。
漆の木のようにみえる大木があったので近づいてみたがクルミの木だった。
川べりの砂地には、獣の足跡が。
鹿の足跡のようだ。
クマの足跡でなかってよかった。

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その後は、現認している漆の木の持ち主探し。
先週来た時にお留守だった家にお邪魔すると、ご主人がおられたので、車に乗ってもらい漆の木の場所へ。
4箇所の漆の木がある場所を確認していただいたところ、2箇所の所有者が判明。
名前を聞いて家を調べて、その所有者の方のお家を訪問してみる。
1軒目のお家では、漆の木を自由にしていいという承諾をいただく。
2軒目のお家を訪れて事情を話すと、むかし漆畑があったというところに案内していただくことができた。
新たに1本の漆の木を確認できたが、ほとんどの漆の木は枯れてしまったようだ。
新たに見つかった漆の木は1本だが、余呉漆復活プロジェクトのことを好意的に受け止めていただけたようでひじょうに心強い。
余呉漆復活に向けて手応えを感じられた日になった。

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中之郷の漆の木のそばに生えていたひこばえを持ち帰って、プランターに。

今年の我が家のプランターは、漆に占拠され野菜を植えることができない(笑)

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昭和38年(1963年)滋賀県長浜市生まれ。 漆塗職人をやってます。お箸お椀から建造物の漆塗りまでオールラウンドにこなします。日本一の漆バカを目指し、日本初のうるしエバンジェリストとして漆の魅力を広く伝えていきます。

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