余呉漆復活プロジェクト6月その3 目立て

余呉漆復活プロジェクトいよいよ始動。
漆掻き開始。
6月18日土曜日、平成29年の漆掻きを始めた。
一番最初に漆掻きのカンナで漆の木にキズをつけることを目立てという。
中之郷の漆の木を4本と上丹生で1本の計5本を漆掻きする。
中之郷の木は3本が数年前に1.5mくらいより上部が切断された木だ。

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中之郷の木は4本とも殺し掻きの予定で、漆掻きが終了した後、切り倒す予定。
上丹生の木は直径30cmくらいある大木。
これは切り倒さずに、漆掻きのあとの変化を観察しようと思う。

 

最初なので、いちおうお清めの儀式をする。塩と酒でお清めし、これから漆掻きをすることを報告する。

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目立ては漆の木に、これから漆掻きを始めるという合図を送るようなもので、漆の樹液はほとんど出ない。

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中之郷と上丹生で目立てをした後、上丹生の丹生川左岸の漆の木といちばん下手にある漆の木の下草刈りを行なった。

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笹が生い茂り、木にはカズラが巻き付いた状態。
すべてキレイにするには時間と体力がないので、漆の木近付けるように必要最低限の笹と巻き付いている主なカズラを切断するので精一杯。

 

2時間ほど作業して、帰りに中之郷の木を確認してみたら、少し樹液がにじみ出ていた。

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掻き取るほどではないが、少しなめてみる。
どう表現したらいいのか、エグイ味がする。

これからは、5~6日に1回くらい漆掻きをする予定だ。

 

 

 

 

 

 

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昭和38年(1963年)滋賀県長浜市生まれ。 漆塗職人をやってます。お箸お椀から建造物の漆塗りまでオールラウンドにこなします。日本一の漆バカを目指し、日本初のうるしエバンジェリストとして漆の魅力を広く伝えていきます。

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