これからのまちとクリエーション

うるしの魅力を伝える漆塗り職人 うるしバカ の渡邊嘉久です。

今日は、こんなイベントに参加してきました。

 

【東京都台東区×滋賀県長浜市
地域を通じた人の出会いから描く
これからのまちとクリエイション
-CREATORS CAMPに向けて-】

歴史ある城下町を舞台に、
全国に知られるまちづくりを示してきた長浜。
これから、未来に向かう次の一歩を踏み出すために、
同じく歴史ある土地に根ざして活躍される
キーマンたちから学ぶ機会です。

クリエイターと職人が集うモノづくりの町として、
今おおいに注目を集めている『東東京』を牽引する台東区から、「台東デザイナーズビレッジ」の鈴木村長と、
「まちづくり会社ドラマチック」の今村さんをお迎えして
オープンディスカッションを開催します。

ちょっと前までの台東区といえば、
上野公園や浅草寺周辺の「観光」イメージが圧倒的でした。
ところがそういった既存の求心力が大切にされながらも、
隣接する地域には若きクリエイターや地域の職人たちによる
「モノづくり」という新たなベクトルのエリアイメージが育て上げられ、
一帯には創造的で明るい雰囲気が漂っています。

新たな担い手たちはなぜそこに集まっているのか。
地域在来の方々とどんな関係を築いているのか。
まちの雰囲気が変わりはじめる時、
ビルの空室や空き家のオーナーたちはどう動いたのか。

大都市の変動から学び、地方のこれからを自分たちが担えるよう、
これからのまちとクリエイションについてイメージを描きましょう!

僕もものづくりに携わる人間として興味を持ち参加したわけです。

ものづくりに携わる人のコミュニティーを作りたいと思い8年前に長浜工芸研究会を作りすぐに挫折し。

ものづくりの拠点としたいとの思いで工芸ギャラリーを開設し昨年の3月に撤退し。

長浜に昔から伝わり昭和の初期に生産が途絶えた常喜椀を復刻し長浜漆器常喜椀と売り出していこうとして中途半端なままになっていて。

jo-kiブランドの漆器をデザイナーと開発しながらも、製品を開発しただけでその後のアクションが何もできないでいる。

余呉漆復活プロジェクトを立ち上げたはいいものの、先行きは不透明。

危機感を持って、いろいろともがいている事がことごとく中途半端になっている僕ですが、その中途半端なことをなんとかしたいと考えているわけです。

 

トークイベントの中で意見を求められたもの、伝えたい事が多すぎて頭の整理ができず、また中途半端なことばかりで後ろめたさがあり、しどろもどろのグダグダになってしまったので(笑)ここに僕の意見を書いておきます。

今日のトークイベントの内容にも関係することとして、僕がこの8年くらいの間に試行錯誤してきた中で感じたことを何点かあげてみたい。

・拠点はあったほうがいい

ギャラリー八草を新たな拠点とした事により、新たな多くの出会いが増えた。

モチベーションの面でも拠点があるのとないのでは大違いだと思う。

・作り手のコミュニティ

作り手という同じ立場の人たちが情報交換でき切磋琢磨できるようなコミュニティがある

といいと思う。

・クリエーター、デザイナーという肩書きには注意

クリエーターとかデザイナーとかは誰でも名乗れるのもであり、クリエーターとかデザイナーと名乗る人間と組んだからといって、いい製品ができそれが売れるとは限らない。

プロダクトに強いのかグラフィックに強いのか、プロモーションや販路についても具体的な提案ができ、ルートを持っているのか。

デザインとは課題解決であり、課題解決の的確な具体的な提案ができるのか。

何の実績もない若い人間がクリエーターとかデザイナーを名乗り偉そうなことをいう事があるが、人間的に信用できないと感じた時にはその人間とは組まないほうがいい。

実績はなかっても、素晴らしい能力を持っている場合もあるので人物の見極めが重要。

・補助金

新商品開発や販路開拓の補助金があるが、補助金のための事業にならないように注意。

・情報発信

情報発信は必要不可欠。商品分野によってもやり方は違うと思うが、作り手自らがブログやSNSを駆使して情報発信をしてファンづくりに取り組む必要があると思う。

 

今日のイベント、若い人が多く参加されていて、長浜も少しずつ変わってきたなと思うとともに、これからの長浜が面白くなりそうな予感がしました。

参加者の三分の一くらいは市役所の職員さんだったようで心強い限りです(笑)

いつの間にかええ歳したオッサンになってしまいましたが、若い人の邪魔しないように、若い人に負けないように頑張ろうと思った今日にイベントでした。

 

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昭和38年(1963年)滋賀県長浜市生まれ。 漆塗職人をやってます。お箸お椀から建造物の漆塗りまでオールラウンドにこなします。日本一の漆バカを目指し、日本初のうるしエバンジェリストとして漆の魅力を広く伝えていきます。

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