専門家の意見を鵜呑みにするな

今日は車で2時間弱のところへ現場作業に行ってきました。

昨年から手がけている修理物件です。

漆塗りの仕事に着手する前に、大工さんに大まかな解体作業をお願いしました。

その際、ある部分に取り付けられていた彫刻の取り外しができませんでした。

漆塗りの仕事には、その彫刻が邪魔になるので取り外してほしかったのですが、大工さんの取り外せないという判断で、その彫刻ほそのままにされました。

昨年度から取り掛かっている漆塗りの仕事も順調に進み、いよいよその彫刻のある部分の漆塗りに着手することに。

やっぱりその彫刻が邪魔になります。

彫刻は後から取り付けられているはずなので、取り外せるはずなのです。

その彫刻の取り付け部分をもう一度よく観察してみました。

そうすると、なんとか取り外せそうなのです。

汗だくになりながら、試行錯誤しながら彫刻の取り外しに挑戦。

簡単に取り外せたというわけではなかったのですが、なんとか取り外すことができました。

大工さんにお願いした時は、大工さんの言葉を鵜呑みにして取り外せないということを信じきってしまっていたのです。

建造物の構造に関しては大工さんの方が詳しいので、大工さんの言葉を専門家の言葉として鵜呑みにしてしまったのです。

専門家の意見だからと鵜呑みにせず、自分で納得するまで確認してみることが大事だなと実感した今日の出来事でした。

The following two tabs change content below.
昭和38年(1963年)滋賀県長浜市生まれ。 漆塗職人をやってます。お箸お椀から建造物の漆塗りまでオールラウンドにこなします。日本一の漆バカを目指し、日本初のうるしエバンジェリストとして漆の魅力を広く伝えていきます。

最新記事 by 渡邊 嘉久 (全て見る)